2007年09月28日

カンガルーハンティング

パプアからへとへとで帰ってきました。
確かにバリバリと調査をするつもりで行ったんですよ、、、
でも今回の旅行は題して
「ウルルン 梅吉がイリアンジャヤでカンガルーハンターに出会った。」です。

今回調査に行ったのは、インドネシアのパプア州でも最南端最東端のメラウケにあるワスール国立公園です。
ここは対岸がオーストラリアということもあり、オーストアリアのようにユーカリの自然林があってカンガルーがいて巨大なシロアリ塚があるところです。それにパプアと言えば極楽鳥です。また、オーストラリアからペリカンが渡ってくることでも有名な場所です。

インドネシア政府の調査許可証をもって国立公園のオフィスを尋ねたら、偶然にも我々調査チームのインドネシア人研究者の大学の先輩が公園長で実に20年ぶりの再会で、話がとんとんとすすんで、全部をアレンジしてくれることになりました。
我々の見たいものをすべてみてさらに公園を満喫してもらうためには1泊公園の奥地でキャンプをしなければ、ということで、パークレンジャーと公園内に住む現地の人(アボリジニのような人たちでした)を案内につけてもらい、一泊二日の強行軍の開始です。

早朝5時。
迎えに来てくれたパトロールカーの荷台に乗って、まずは極楽鳥観察です。極楽鳥は、絶滅危惧種でほとんどいないのかと思いましたが、早朝の林には彼らの鳴き声がたくさん響いていました。
「ピュルルルル、、、、」って鳴くんです。でも、結局姿は見れませんでした。

午前中。
念願の巨大なシロアリ塚を見ました。
通称「聖堂シロアリ」といいます。3mから5mもの高さの巨大な塚は圧巻です。小さなシロアリたちがこんな巨大なものを作るなんて、自然って不思議です。
musamus.jpg

また、「アリノストリデ」といわれる着生植物もたくさん見せてもらいました。
なんで「アリの巣砦」か?っていうのは、写真を見れば一目瞭然ですね。この着生植物の中は入り組んだ迷路のようになっていてアリが棲んでいます。植物はアリに住処を与えるかわりにアリは植物を外敵から守っているという相利共生関係にあるんです。
ちなみに、この植物を乾燥させたものは糖尿病の薬になるそうです。
antepi.jpg

お昼。
午後からはカヌーと自転車で、公園の奥深く、カンガルーの生息地へと向かうことになりました。
その前に腹ごしらえです。
現地の人たちがサゴとココナッツと鹿肉をバナナの皮で包んで蒸したものをご馳走してくれました。
味付けはされていないので、塩か砂糖味だとうれしかったかな?でも、もちもちして体験したことのない味でした。
sagost1.jpgsagost2.jpg

午後。
丸太をくりぬいた沈みそうなカヌーに乗って、2時間以上もでこぼこ道を自転車にのって、目的地のカンガルー生息地に着きました。
到着したころは、もう日が沈みそうです。
遥か遠くの林縁の草地には、カンガルーがみえます。でも双眼鏡がないとわからないくらい遠くです。
へとへとになりながら、テントの準備をして、晩御飯に持ってきたカップヌードルと干鹿肉と紅茶をいただきました。
疲れた体に紅茶がおいしかったこと。(でも、そのおいしかった紅茶を入れた水は湖から汲んできた茶色い水を沸かしたものだとわかったのは次の朝明るくなってから。)
canoe.jpg

深夜。
昼間は遠くでしか見ることのできないカンガルーですが、夜になると活動をはじめます。それと同時に、現地の人たちのカンガルー狩りが始まります。彼らに同行すると間近にカンガルーを見ることができると言うことで一緒に狩りに同行することにしました。
ここは国立公園ですから銃を使った狩りは違法です。ただし、公園内に昔から住んでいる人たちが銃を使わずに狩りをすることは許されているようです。
今回の狩りは、竹で作った弓矢、ナイフ、素手(!)で行いました。私が同行させてもらったベニーさんはナイフの名人です。
懐中電灯で林を照らすとカンガルーの眼が反射するのでわかります。
明かりをつけたり消したりしながらゆっくりと近づくと私でも30mくらいまで近づけます。また、周りの林の中からはカンガルーの飛び跳ねる足音がいたるところでします。
でも素人の私たちが近づけるのはここまで。ベニーさんが狩りをするときは離れたところにしゃがんで息を殺しているようにいわれます。
ベニーさんはゆっくりと2mくらいまでカンガルーに近づいていきますが、カンガルーは逃げません。すごい!
で、おもむろにナイフできりかかるわけですが、今夜はベニーさんは狩りに成功しませんでした。きっと私がいたせいですね、ごめんなさい。

翌朝。
でも3-4チームに分かれて狩りをしていたので、朝には2頭のワラビー(小型のカンガルー)がしとめられていました。
朝ごはんに、少し食べさせてもらいました。

早朝は、湿地のほうにいって水鳥観察です。
いました!ペリカン!

guide.jpg
ガイドのベニーさんたちです。みんな裸足。だから足音がしないんですね。

喉が渇いたら湖の水っていうのも驚いたけど、
ココナッツの木に登って採ってきて飲む、っていうのもワイルドで驚きでした。
おじさんがいきなりするすると木に登ったらごろごろとココナッツを放り投げてくれて、ナイフも使わずに皮を剥いて穴をあけて、採れたてココナッツジュースです。
ココナツジュースがこんなに濃いものだとは知りませんでした。
coco1.jpgcoco2.jpg

帰りも、同じ道順で1時間の歩きと2時間の自転車とカヌーで、へとへと強行軍でしたが、妙に満足した2日間でした。
posted by 梅吉 at 20:18| Comment(3) | TrackBack(1) | 旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
カンガルーはオーストラリアにしか生息してない、と思っていた。強行軍だったようだけれど、楽しかった?ぼたのばばは、毎日地図と時刻表を見ていて、無事帰ってほっとしたよ!
Posted by ぼたのばば at 2007年09月29日 05:19
わー、おもいっきりアドベンチャーだねぇ。
私もカンガルーってオーストラリアだけかと思っていた。
こんな旅、是非同行してみたいようね、茶色い水が恐いような。

シロアリ塚って何にも無い所からシロアリが作り上げたものなの?だとしたら、すごいかも...。
Posted by そら at 2007年10月02日 01:01
ニューギニアとオーストラリアの間の海は浅いの。どちらかというとインドネシア側の海のほうが深いから、生き物はオーストラリアに近いのよね。ユーカリの自然林ばかりだからコアラもいそうな雰囲気(さすがにいないけど)。ちなみに危険なところとかはないから気力があれば誰でもできるよ。
Posted by 梅吉 at 2007年10月02日 08:01
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Weblog: オーストラリアに夢中☆
Tracked: 2007-10-09 11:40
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